愛の起源

 


本来、無料のブログ執筆なんて・・・と思っていた。

ヤフチャ科学部屋のお友達から「生物学で考えられる愛の起源は?」

と、問われ、その解説をするために、

オスの播種本能を制御できるシステムは何か?

を考え、キリスト教の敷衍、ミーム論(今は童話扱いらしい)を応用、

その他、ヒトの発生は自然分娩が早産(脳が巨大なので)で、

つまりオスも自分の遺伝子を持った子の母親≒パートナーを、

(育児中はエサを取りに行けない)助けなければならなくなり、

メスが愛を発明してオスにエサ取り係りをさせた・・・

のが有力である。と、述べた。それを書くために、

ブログを始めたのが、もう十五年くらい前になる。

結局、無料のブログで発表してしまったため、

拙著・屁理屈屋では、主人公が医学生≒理系だから

適当な競争はあるにせよ、いろいろな個体が生き残ったほうが、

その種をコントロールしている遺伝子が多く残る、

という数理モデルがありまして、という硬い説明になってしまった。

有料モノ書きとしては、前出の例も著書に載せたかったのだが、

有料モノ書きだからこそ、一回無料で発表した文節を、

販売物にするのは気が引けた。これが私のプライド。

で、なんで、こんな昔の事を発表しているのか、と、言えば、

私自身は愛なんて信じていないからだ。

いつ呼ばれるか分からない毎日のなかで、一時でも、

自分が独占できる可愛いコがいたらなぁ・・・と、

思い、今日、発表する気になったのだ。愛なんてなくていい。

アナタの笑顔、その眼差しは忘れない。ありがとう。

 

コピーライター・作家 非恋愛評論家 江古田潤