心肺停止
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科学を無視するわけにはいかない。だが、書くのが痛い。
テレビニュースで、心肺停止の方を捜索している、と出る。
むしろ、完全死の確率が高くなる。
自衛隊の救助要員、救急の救助要員は、心肺停止の確認はできても、
死亡診断は医師によらなければならない。
瞳孔反射、耳下刺激、もろもろ。
脳死判定は、400字詰原稿用紙、三枚を超えるボリューム。
それでもドナーカードを持っていたり、
アイバンクに登録していたりすると、
脳死でも完全死でも、その方の意思を実現できる環境があり、
そのために医師は待機している。
が、結局、死亡診断しかできないような状況・・・三日以上・・・
経つと法的に必要だから、事件ではなく、災害によるものだ、と、
診断せざるを得ないため、彼ら彼女ら、医師は待機している。
私が医学を好きになったのは、それが命を救う学問だから。
死亡診断書の用紙を前に、医学者は何を思うのか？
コピーライター・作家 献血はするがドナーカード不所持
ヤフチャ科学部屋・生物医学担当 江古田潤
