危険ドラッグ

拙著・屁理屈屋P330より。↓


 また覚醒剤チアミン(ビタミンB1)をはじめ、


ビタミンB群の働きを過剰に後押しする。


脳の異常な興奮から来る現象であり、


食事を摂らなくても動き続けられるのはそのせいだ。


香辛料のニンニクにも弱いが似たような薬理メカニズムがあり、


これらの作用は、体内に存在、または投与された含硫アミノ酸


大量に消費・分解されることで発生する。


含硫アミノ酸はその名の通り、分子構造内に硫黄を含んでおり、


これが解放されて他の分子と結合すると、


メチルメルカプタンのような圧倒的な悪臭を発生させるのだ。


この悪臭成分は体内を循環して肺に達し、呼気に混じってしまう。


実際、静脈注射でビタミンB1を大量に投与すると、


口臭にタマネギやニンニクを食べたときと同じような匂いが


混じるのも知られている。


↑先日、道路を走っていたら、


「危険ドラッグ、ほんとに危険」の標語が、


電子掲示板に表示された。文章的には、重複表現であり、


そもそも危険ドラッグが何を指しているのか不明なので、


なんともはや・・の気分である。大麻系を除くと、


覚醒剤(フェニルアミノプロパン、


フェニルメチルアミノプロパン)の分子構造を、


ちょっといじっただけの商品が多いようだから、


キスの大敵、危険ドラッグ、のほうが、


若い男性、女性、接客サービスの人には、


ああ口臭がひどくなるのかぁ、避けたいな、


と思われるのではないか?


ま、私に依頼してくれれば、もっといろいろな案を出せるけど。



コピーライター・作家 アングラ文化評論家

ヤフーチャット科学部屋・生物医学担当  江古田潤