ホットロード

そこに青春があった。


私の、だ。私自身、リアルタイムでは読んでいない。


書棚に放り出されていた、それを最近、読んだのだ。


和希。シンナーかベンジンで髪を脱色し、


親や学校を拒絶して。


ハルヤマの女になったのか、なっていないのか、


自分でも気づかない。・・・ハルヤマはミホコが好き・・・


そんな呟きが彼女自身を虐げる。


・・・自分の話に戻ろう。私は単騎暴走少年だった。


チームらしきものは持っていたが、


徒党を組むのは好きではなかった。和希の代わりに、


長の娘がいて、なぜか勉強を、私に教わっていた。


簡単な英語、国語の読解、日本史。


私にしてみれば、中学で不登校児童だったから、


英語はK子ちゃんに教わったもの、国語は読書癖から、


日本史は長から教わったもので、付け焼刃だった。


ホットロードでは、ヘッドのバイクは譲り受ける。


CB400FOUR。DOHC4気筒の集合マフラー。


中型限定でしかバイクの免許が取れなかった時代、


憧れの名車だった。ナナハンは、暴走族対策で、


教習所では取れず、試験場で100人受けて、


受かるのは二人か三人と言われた時期だ。


私はナナハン免許を取って、ようやく彼女ができた。


中免のとき、私の下宿に遊びにきた女の子は4人。


そのうち二人とは深い仲になった。が、すぐ別れた。


私は高校を中退していたが、彼女たちは現役。


卒業して、いい大学入って・・・そういう時代だった。


思い出すと涙が出る。・・・ホットロードで、


和希のとまどい、すべてに対する反発は、


私も、そして彼女たちも経験しただろう。


光るヘッドライトの洪水のなか、和希は、私は、


何を思ったのか・・・。今は定かではない。


実写版が、能年玲奈ちゃんはナイスチョイス。


だが、あの頃の輝きはもう戻らない。


そうそう、CB400FOUR、初代は408ccで、


中免で乗れなくなり、メーカーのホンダは、


あわてて398cc版を作ったのだ。そういう時代だった。


拙著・屁理屈屋にバイクシーンが無い訳。


書いているうちに泣いてしまうからだ。


そのかわり、四輪の尾行時、ヘッドライトを・・・


などの描写は、写真誌記者だったころの実体験である。


次回作には、バイクを登場させる。


無事、医師になった修家、警部になった織田も。

※※本作をネットで検索していて、私の悪口が届いた方、
刑法の名誉棄損か侮辱罪、また不正アクセス防止法違反ですので、
最寄りの警察署に通報ください。法務局には報告してあります。
あなたのIPアドレスが探られているんですよ?
 準共犯要因もありますので、お気を付けて。

 

コピーライター・編集ライター・作家
 元・単騎バイク乗り 失恋者
ヤフーチャット科学部屋・生物医学担当 江古田潤