食事はすべて毒



医学ミステリが書きたかった。

けっこう書けたかな、と思っている。が、

識者が評価するのは、警察描写や政治描写だ。

医療関係者で、医療部分は褒めて下った方もいたが、

拙著は基本、食事療法で解決している。だって。

医学部には栄養学の講義はないのだから、

いろいろ驚いてもらおうと思って書いたのだ。


拙著・屁理屈屋P383~4「食品」より↓

「メイラード反応とか、アミノカルボニル反応っていうんだけど。

アミノ酸ブドウ糖が熱のチカラで結合しちゃうのね。

カラメルソースの褐色なんかも同じ反応なんだよね。

でも、ア○○○○○○の場合、

とっても嫌なカタチで結合しちゃうわけ。

化学的にはアミノ酸の仲間のアスパラギン

ブドウ糖で出来ちゃうんだって」

(中略)

「なんかさ、病的に『食の安全、食の安全』って繰り返すヒト、

 いるじゃない? だからこういう本質っぽい話って怖くて、さ」 

「いるなぁ、たしかに」

 そう受けて、織田は交通課の田嶋婦警の顔を思い出した。

 口角泡を飛ばし、『受動喫煙でがんに、がんにっ』と騒ぎ立てていた。

 あれを思い出してげんなりする。

 停職明けは、交通課勤務が命じられているのだ。

 しばらくは田嶋とも同僚になる。

「でも大丈夫よ。織田さん、おいしいって口に出していうじゃん?」

「え。あ、おお」

「おいしいっていえるヒトは幸せになれるの、絶対」

「ああ? なんだ、それはカガクテキな結論なのか?」

「あら、科学と私、どちらを信じる気?」

 理央は形のいい胸を張った。



このように、科学をちゃかしたような記述もある。

本作が疑似家族ものであることには、意味がある。

ヒトとヒトを結びつけるものは・・・・・だ。


※※本作をネットで検索していて、私の悪口が届いた方、
刑法の名誉棄損か侮辱罪、また不正アクセス防止法違反ですので、
最寄りの警察署に通報ください。法務局には報告してあります。
あなたのIPアドレスが探られているんですよ?
 準共犯要因もありますので、お気を付けて。

コピーライター・編集ライター・作家

元・料理誌記者、元・健康情報誌記者、病者

ヤフーチャット科学部屋・生物医学担当 江古田潤