嫌われて

 

いろいろなブログで、私が薬事法違反、景品表示法違反の広告表現を断って、
 
年収は二十分の一にダウンした、と書いた。
 
まだアガリクス茸の本の出版社、著者が告訴される前だ。
 
私の正当性が立証されたのだが、そのとき、ヒモ稼業に成り下がってしまった。
 
つれあいは、大切な人。だが私にとって、心に深手を負わせた人でもある。
 
その頃、書いた詩が出てきた。引用する。

トンネル
 
ぼくは肉体が邪魔だ。
毎日毎日腹を減らし、手際のいい排泄を要求し、欲を無尽蔵に溜め込もうとする。
 
頭も邪魔かもしれない。記憶をまさぐると腐血でぬか漬けになり、
以前より美味くなったプライドがごろりごろりと転がりだす。
昼夜問わずどっぷりとアルコールに浸し続けて、
ようやく他人にすすめることのできる味になるのだ。
 
頭を押しつぶし肉体を引きちぎり、海に放り込んでやろうか。
 
そうしたらきっと自由になれる。
ぼくを棄てた海面から「想い」のみが立ち上がり、
いつまでもいつまでも時の流れとともに在って、すべてが無で、すべてが有で。
いずれ神という理想に成り果てられると思うのだ。
 
君の教えてくれた道を走り続け、トンネルを見つける。
人の作った闇を人工の灯りで切り裂きながら、ぼくは考え始める。
 
うずくまっていた怒りや悲しみや過去や甘えが、
薄い胸郭をばりばりと破って飛び出してくる、パンドラの箱のように。
それらをみんな君におしつけて、ぼくはひとりだけ行く。
 
いつかぼくが狂いだして君に笑いかけたら、
どこか遠い山奥の病院に入れて欲しい。
がっちりと鍵をかけ、そして物音ひとつしない病室で、
ふるふると静かに笑い返してくれ。
 
 
・・・この頃、滅多に飲まなかったお酒に頼る習慣が出来たのだ。
 
その後、アルコール性肝炎二発、亜急性膵炎一発と、
 
お酒に関係する疾患にかかり、また滅多に酒を飲まなかった頃の、
 
トラック運転手のバイトに戻ろうか、と考えている私である。
 
ちなみに、このトンネルという詩を書いて、なんとなくネット検索していたら、
 
トンネル効果が出てきて、ヤフチャ科学部屋の常連になったのだ。
 
愛なんて信じることはできない。
 
定性・定量できるものを相手にしている人たちと話したかった。
 
私の物理学の知識は、この頃ついたもので、学校で教わったことはない。
 
医学・薬学も独学である。ヘルシンキ宣言。いまだにあの頃、
 
科学部屋で仲良くなった人たちとは交流を続けている。
 
先頭の一行、私は医薬品の品位を保つため、あえて貧乏になったのだ。
 
医師、薬剤師、登録販売者、医療関係者から褒められて当然であり、
 
私を敵視する医師がいることが悲しい。
 
 
 
 
コピーライター・作家 医科学評論家 
ヤフチャ科学部屋・医学、生物担当 メディア評論家  江古田潤 まだ生きている。