脳科学

 



ちゃんと眠れてる?

聴診が始まる。隣駅の名医にて。

もちろん、眠剤はほぼMAXに近い。

アジュバントのH1ブロッカーも服んでいて、

それでも中途覚醒が多く、役所(厚労省)は、

健康保険財源の枯渇に伴い、眠剤の使用を制限するよう、

各精神科、心療内科に通告しているのだが、私は迷っていた。

これ以上、服薬量を増やすのは・・・との懸念もある。

で。

私「就寝前に新薬を服むと、眠れるみたいです」

と、答えた。名医は不審な顔をする。

確かに新薬は断酒薬の一種で、興奮性アミノ酸の脳内での・・・

おっと。これ以上は辞めとこう。

ただ、名医は臨床経験が多いので、薬の効果なんて人それぞれ・・・

とご存じだと思う。フェイズⅣが必要かなぁ、程度の認識だろう。

実際、脳科学なんて、分かっているようなことを言ったら、

間違いなく素人だ。拙著・屁理屈屋P356。



ただでさえ、脳の機能に関しては不明な点が多い。

というか、これを突き詰めると『ヒトの脳はヒトの脳を理解できるか?』という

哲学的テーマに突入してしまうのだ。

『パソコンは自分と同型のパソコンの、配線の仕組みや意義を理解できるか?』と

同じで、それを設計したヒト、つまり上位の概念に立たないと理解できない。



拙著では、ペンフィールドの針刺し実験、

シルビウス溝、GLUT、ケトン体、GABA作動性、

バスケット細胞、シャンデリア細胞、ダブルブーケ細胞、

と脳科学描写が多い。では、それらの知識が、

きちんと私の脳に格納されているか? と、問えば、

いやー、分からんっっ、と答えざるを得ない。

好きな脳科学の情報源は、Newtonでも日経サイエンスでもなく、

「ホン○でっかTV」である。エンターティメントが好きなのだ。


コピーライター・作家 ヒト生物学者 政治評論家 江古田潤