コピーライターの自費出版

 

何が入るのかな? 私は自身の住むマンションの一階部分を見ていた。

テナントが入る工事中だ。仕上げが終わり、看板をながめると出版社である。

これが私と揺籃社の出会いだった。私の職業は、コピーライター、雑誌記者。

代表作は、JICA国際協力事業団はじめ、国内外の財閥系、独立系の優良企業。

某総理のゴーストライターの経験もある。(中略)

その十年ほど前。静岡県・伊豆長岡に転居した際、近所に、

順天堂大学医学部付属病院があり、町立図書館にも医学専門書が取り揃えてあった。

老母は若い頃、健康だったらお医者さんになりたかった、という人で、

家庭内に新聞の医学記事、医学書のたぐいが豊富にある環境で育った私は、

医師や医師予備軍が読む本を、とくに調べず読みこなす実力があった。

結局、出来上がった作品『屁理屈屋』は、医学、法学、政治、軍事、刑事など、

ほぼエンターテイメントの要素はすべて網羅した作品になり、

かつ自分の所属しているマスコミ業界の裏事情まで盛り込んだ怪作。

しかも、拙著の記述が現実になっている。これでは予言書だ。例を挙げる。

1.和食を世界に発信≒ユネスコ世界文化遺産に登録

2.医療を外交手段に≒世界16箇所に日本発の医療拠点を≒安倍政権

3.健康茶に下剤成分≒センノシドAかBの指定部以外≒毎日新聞国民生活センター≒本記事

4.痛風患者が統計的有意に減少≒日経メディカルオンライン

5.日本版MITを沖縄で≒沖縄科学技術大学院大学の設立

枚挙にいとまがない。とくにマスコミ業界の暗部は丁寧に描いている。

これでは普通の商業出版社では拒否される。となると、自費出版しかないかなぁ、

と思っていた頃、東京の八王子市で暮らすようになり、

新しく一階に入ったテナントが揺籃社だった、というわけだ。

自費出版をメイン販売している出版社で、広告主との癒着もない。

・・・ここだ。私はそう思い、自著を出版することに決めた。(中略)

拙著にドクター・ヘリの発着拠点を増やす、という記載がある。

ドクター・ヘリ・ネットワークの会長は、オウム事件で狙撃され、

生き延びた元警察庁長官。拙著にも登場してくる。氏から筆者に、

「ドクター・ヘリの敷衍にさらなる協力を」との貴書をいただき、

私は感銘にむせいでいる。

引用、終わり。・・・・と、まぁ、こんなところだ。

私が尊敬しているコピーライター・作家の中島らもさんも、

プロフに記載していないが、実は最初の一冊は自費出版だった。

文章力はまだまだ彼に追いついていないが、

基本、反戦小説という政治的な意義を込められたのは、

筆者の実力であり、過去に関係する。安倍総理解釈改憲に反対。

 

コピーライター・作家 政治・軍事評論家
ヤフチャ科学部屋生物医学担当      江古田潤